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「ノーベル平和賞に1000人の女性を」プロジェクト

投稿日時: 2004-04-30 (3495 ヒット)

「ノーベル平和賞に1000人の女性を」プロジェクト

いよいよノミネート開始!
あなたの知っている「平和を創る女性たち」を推薦してください



 「2005年ノーベル平和賞に1000人の女性を」プロジェクトが、いよいよ世界各地で平和のために活動している女性たちのノミネートを開始しました。

 このプロジェクトは、社会的・文化的差別を生み出す制度やイデオロギーに挑戦し、地域や世界の平和を構築し促進している女性たちの貢献を目に見えるかたちで称え、国際的な関心を喚起することを目的としています。つまり、たった一人のヒーロー/ヒロインによるドラマチックな活動ではなく、多様な分野で日々活動している多くの女性たちのはたらきに注意を向けることで、「世界平和」の概念を、人間の安全保障に基づく、より広いものへと変えることが、このプロジェクトの重要な目的です。

 推薦された女性たちの人生と活動は記録され、彼女たちの建設的な紛争解決、平和構築や開発の手法が世界中の研究家によって分析され、紛争研究や和平プロセス研究に活用されることになります。

 アジア女性資料センターは、このプロジェクトの協賛団体として、日本国内の候補者のノミネートに協力します。以下のプロジェクトの目的やノミネートの基準を読めばおわかりのように、私たちが探しているのは、著名な女性や、国際的に華々しく活動している女性たちだけではありません。むしろ、あまり注目されていなくても、社会正義のために重要な活動をしている女性たちの貢献に光をあてることが、このプロジェクトの重要な目的です。あなたの周りの「平和を創る女性たち」を、ぜひ推薦してください。

ノミネートの締め切りは5月31日です。
下記を注意してお読みのうえ、ノミネート用紙(PDFファイル)を使ってご推薦ください。多くの推薦をお待ちしています!

●2005年ノーベル平和賞に1000人の女性を」プロジェクト

 「2005年のノーベル平和賞に1000人の女性を」というアイデアは、スイス議会とヨーロッパ議会の議員であるルース―ゲイビー・ヴァ―ノット―マンゴールドさんら、スイスのグループが2003年に提唱したものですが、世界各地の賛同者が参加する、国際的なプロジェクトです。現在、世界各地域で候補者を推薦する地域チームが組織されています。

 1901年から今までに、80人の男性と20の団体、11人の女性がノーベル平和賞を受賞しました。女性たちが日々行っている持続的で勇気ある活動は、十分に認識されていません。このプロジェクトは、女性が初めてノーベル平和賞を受賞してから100年目となる2005年に1,000人の女性をノーベル平和賞に推薦することによって、地域や世界の平和を構築し促進している女性たちの重要な貢献に国際的な関心を喚起し、称えることを目的としています。つまり、平和の概念を、人間の安全保障に基づくものへと広げることが必要です。


●目的

◆女性たちの努力を可視化する

このプロジェクトは、不正義、不平等、抑圧、暴力に対抗する女性たちの努力を目に見えるようにすることを意図しています。女性たちによる平和を達成するための多様な戦略が、文書、音楽、映像、電気、フィルムなどを通して、記録され可視化されます。これは、紛争を解決するための多様でクリエイティブな戦略を示すことを目的としています。
◆平和を育む

数多くの女性たちが集合的にノーベル平和賞を受賞することで、世界中の女性たちの活動が承認され称えられます。女性たちは多くの場合単独で活動するのではなく、ネットワークを通して活動しているからです。
◆平和活動を科学的に検証する

女性たちの建設的な紛争解決、平和構築や開発の手法が世界中の研究家によって分析され、紛争研究や和平プロセス研究に活用されることになります。
◆ネットワークを強化する

このプロジェクトを通して平和と女性たちのネットワークは強化されます。女性たちの活動の記録は全世界の教育機関に伝えられ、いっそうの学術的な交流と資料評価が行われます。



●プロセス

 世界各地の候補者を見つけ出しノミネートするため、19人の女性が地域コーディネーターをつとめます。彼女たちは30歳から79歳までの、多様な背景をもち、国境を越えたネットワークを持つ人びとです。コーディネーターおよびアシスタント自身はノミネートの対象にはなりません。

 スイス・ベルンチームの事務所は、世界各地のコーディネーターの活動に指示を与えコーディネートします。とくに重要な仕事は、このプロジェクトに関わる資金を集めることです。初期の資金はスイス外務省によって提供されています。

 「2005年ノーベル平和賞に1000人の女性を」協会は、このプロジェクトの実施、資金管理および評価を保証するために設置されました。事務局は「スイスピース」内におかれ、2006年に閉じられます。

 このプロジェクトのアイデアは2003年9月にノーベル委員会に提示され、好意的に迎えられました。候補者のノミネートは5月末日までです。その後8月にかけてコーディネーターは候補者の履歴を吟味し、地域/国別アドバイザー委員会とともに、事前選定を行います。2004年10月にプロジェクトチーム(コーディネーター、理事、事務担当者)は、事前選定を通過した候補者を吟味します。2005年2月に「2005年ノーベル平和賞に1000人の女性を」協会として、国際専門家チームとともに、1000人の女性のノミネートを正式に行う予定です。


●ノミネートの基準

 2003 年8月から2004年2月にかけて、地域コーディネーターとヨーロッパの大学に所属する研究者のチームが、明確、オープン、非差別的かつ厳格なものとなるよう、ノミネートの基準を作成しました。この作業を通じて、平和とは何か、平和を創る女性たちとはどのような人びとか、という核心が明確にされました。(「私たちの考える平和とは」後述)

 平和とは、戦争がない状態にとどまりません。私たちが考える平和とは、政治、経済、文化、社会、自然環境、社会正義といった、生活のあらゆる側面を含む包括的なものです。平和とは人間の安全保障という概念として理解されます。それは、紛争、貧困、不平等、人権の軽視によって日々脅かされているのです。

 私たちが探している「平和を創る女性たち」は、たとえば以下のような問題・状況(必ずしもこれだけではありません)に取り組んでいる人々です。


* 人権の促進と保護

* 子ども、女性、障害を持つ人びとや危険にさらされる集団の保護

* あらゆる形態の貧困の撲滅

* 健全で持続可能な自然環境の維持

* (家父長制、カースト、階級、人種、民族などの)構造的暴力と差別に対する闘い

* 公正な経済・社会秩序の構築

* 資源への普遍的アクセスの保障

* 平和交渉や紛争調停の促進

* 保健、教育

* 平和を脅かすメカニズムの分析

* 戦争犯罪や人権侵害の記録

* あらゆる武器、特に小型武器の蔓延に対する行動


 コーディネーターは、すべての国/地域から少なくとも1人の女性がノミネートされるべきであると考えていますが、そのほかに人口密度や、特定の地域の安全やジェンダー状況も考慮されます。また、主に、広く知られていない草の根の女性たちをノミネートしたいとかんがえていますが、より著名な女性たちもノミネートの対象となります。

 候補者の活動のレベルに関して、コーディネーターはおおよそ次のような内訳について合意しています。


* 草の根レベルの活動に関わる女性(35%)

* 国以下のレベルでの活動に関わる女性(25%)

* 国レベルでの活動に関わる女性(20%)

* 国境を越えた地域活動に関わる女性(10%)

* 国際レベルで活動する女性(10%)


 また、少なくとも次のような、異なる活動領域に関わる女性たちを推薦したいと考えています。


* 人権、公正な政治的変革(レイシズム、アイデンティティの政治、民主化等)

* 基礎的ニーズの充足、貧困撲滅、社会・経済公正

* ジェンダーに基づく、あるいは家庭内の、暴力と差別

* 戦争、暴力、武力紛争(難民等)


 私たちはまた、紛争地域だけに焦点を当てるのではなく、非紛争地域において平和を創る活動をしている女性たち(たとえばさまざまな政治的紛争の解決)もノミネートしたいと考えています。


●ノミネートの方法

ノミネート用紙はこちら(PDFファイル)


* 推薦はwww.1000peacewomen.orgからもできます。英語でオンライン登録ができる方はこのアドレスにアクセスしてください。

* 候補者の身の安全のため、氏名と活動内容の公表によって彼女とその活動が危険にさらされる場合、各地域のコーディネーターに連絡を取ってください。ホームページで候補者の住む国をクリックするとその地域のコーディネーターのアドレスが出てきます。

* この書類を提出する前に、候補者から推薦の承認を得てください。それができない場合、なぜだめなのかを知らせてください。

* 個人推薦を歓迎します。推薦人数に制限はありません。なかなか見聞きしない草の根の女性活動家の功績を称えたいと思うとともに、芸術家、執筆家、音楽家などの文化的活動を行っている女性の推薦も推進したいと考えています。

* 自己推薦は受け付けられません。書類の記入は必ず推薦者がおこなってください。

* 候補者の名前は、国際委員会が1000人の最終候補を確定するまで外部には出しません。

* 推薦締め切りは2004年5月31日です。

* ノミネートのプロセスは以下の通りです。

1. 記入済みフォームを(郵送、FaxまたはEmailで)以下のアドレスに送ってください:
アジア女性資料センター
〒150-0031 渋谷区桜丘町14-10-211
E-mail: info@ajwrc.org
TEL: 03-3780-5245 FAX: 03-3463-9752

2. 各地域・国を担当しているコーディネーターが各地域の予選選考を行います。

3. 各地域・国のコーディネーターから成る国際チームと国際委員会が、1000人の女性の最終選考に責任を負います。



* 推薦された女性は、あらかじめ以下のことに同意してください。


* このプロジェクトの目的は推薦された女性とその活動を世界で認識・可視化させることであって、賞金をもらうことではありません。

* ノーベル賞実行委員会の規則を満たすために、1,000人の女性の代表として3人の女性をくじ引きで選びますが、その3人は賞金に関して特別な利益を持つものでもなく管理するものでもありません。

* 「1000人の女性」がノーベル賞に選ばれた場合、その賞金は、平和のために活動する女性たちの役に立つような平和基金となります。この基金の構想は、今回のプロジェクトの地域コーディネーターと、「1000人の女性にノーベル平和賞を」協会により、後日決められます。



●私たちの考える平和とは

 「1000人の女性に2005年ノーベル賞を」プロジェクトを進めている中心グループは、平和を広い意味で理解するという共通の見解に達しました。平和とは生きる営みです。平和の基盤は、もっとも広い意味での人間の安全保障 (UNDPの基準)にあります。


* 経済的安全保障(基礎収入の保障)

* 食の安全保障(食への身体的・経済的アクセス)

* 健康の安全保障(病気、感染からの比較的な自由)

* 環境の安全保障(衛生的な水配給へのアクセス、きれいな空気、正当な土地制度)

* 個人の安全保障(身体への暴力・脅威からの安全、人間としての尊厳と自由の権利の保障)

* 地域の安全保障(文化的統合の保障)

* 政治的安全保障(基本的人権と自由の保護)


 人びと、特にここでは女性は、既存の社会経済構造の中で機能しており、よって、それらの構造に影響されています。しかし、女性たちは行動を通じてそれらの構造に影響も及ぼしています。行動と相互作用は、与えられた前提に基づいていますが、同時に、それら前提条件は変えることが可能です。女性たちは、自らの経験をこの継続的相互作用の中に結びつけ、個人的・集合的な知識に基づく平和維持・平和構築の手法を発展させてきました。

 言い換えると、平和を創る女性たちは、人間の安全保障を維持し、保障し、可能にし、達成するため、既存のシステムに影響を及ぼしています。彼女たちは、人間の安全保障が脅かされたり、脅かされそうになっている状況に対して、働きかけ、影響を及ぼし、抵抗しています。平和を創ることとはドラマチックな活動ではなく、日々少しづつなされるものなのです。

平和が脅かされる状況(平和を創る女性たちが活動し闘っている状況)

人権侵害/戦争/軍事主義


* 武器取引

* 地雷/小型武器

* 核化

* 子ども兵士

* 覇権的な男性性

* 市民権の否定

* 市民権を持たない移住者または入国書類

* 誘拐/国外追放

* 強制退去

* 強制送還

* 国内強制移住

* 人身売買

* 子どもの売買

* 臓器売買

* 薬物売買

* ナショナリズム/原理主義

* 民族的憎悪

* 宗教的憎悪

* 人種的憎悪

* ナショナリズム

* 宗教的非寛容/狂信

* 民族的非寛容/憎悪

* 人種的非寛容/憎悪

* 少数民族に対する差別

* あらゆる信条における原理主義/過激主義/極端主義

* 権力の濫用

* 腐敗

* 不透明性

* 情報へのアクセスの欠如

* 民主主義の欠如

* 司法へのアクセスの欠如

* 教育の欠如

* 非経済的な腐敗(政治腐敗など)

* 非処罰

* テロリズム


家父長化もしくはジェンダー化された暴力/差別
# ドメスティック・バイオレンス、屈辱的伝統、女児/女性に対する抑圧

# 性搾取、セクシュアル・ハラスメント

# 女胎児殺し、幼児殺害、性器切除

# 女性をアウトカーストとして扱うこと

# 強制結婚、名誉殺人

# ダウリーに関わる暴力

# 妻の財産相続権

# 財産へのアクセスの欠如(家庭内、地域、国家、国際レベルでの)意思決定への参加の欠如

# 司法へのアクセスの欠如

# 教育へのアクセスの欠如

# 飢餓、慢性的栄養不足、食料不足、不健康な食品

# 水の不足と私有化

# 天然資源の過剰搾取

# 資源へのアクセスの欠如(土地、森林、水体系)

# 資源の誤った管理

# 生態系破壊

# 環境汚染

# 闇取引

# 補償なき土地の接収

# 貧困

# 児童労働

# 奴隷制

# 教育へのアクセスの欠如/質の悪さ

# ヘルスサービスへのアクセスの欠如/質の悪さ

# リプロダクティブヘルス・ライツへのアクセスの欠如/質の悪さ

# 強制的/望まない不妊治療

# 経済状況の悪化と環境汚染による健康悪影響

# 法の不在/専断的拘留/非人間的留置状況

# 戦争犯罪としての強かん

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