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脳内出血の妊婦が7病院で受け入れ拒否、死亡

2008/10/23

 東京都内で10月4日、脳内出血を起こした妊婦が、7病院から受け入れを断られ、出産後に死亡していたことがわかった。手術を受けた病院に到着するまで約1時間15分かかっていた。
 女性は吐き気、下痢、激しい頭痛を訴えて江東区のかかりつけの産婦人科医院に救急車で運ばれた。医師は脳内出血の疑いがあるとして、午後7時ごろから電話で、ハイリスク出産に対応する総合周
産期母子医療センターのネットワークを通して病院を探した。
 都立墨東病院では、本来は2人当直医体制をとっていたが、産科医不足のため7月から土・日・祝日は1人体制になっており、この時間帯は原則として急患受け入れを断っていた。
 順天堂大学医学部付属順天堂医院(文京区)では、当日の産科・婦人科の当直医2人が別の出産に対応しており、満床だったため受け入れを断られた。
 東京慈恵会医科大付属病院(港区)は、新生児集中治療室が満床で、当直医2人も手が回らず、受け入れられなかった。
 日本赤十字社医療センター(渋谷区)は、母体胎児集中治療室が満床で、別の妊婦も搬送されており、当直医3人でも対応不可能として受け入れを断った。
 日本大学医学部付属板橋病院(板橋区)は、当直の産科医が3人いたが、集中治療室が満床で断るしかなかったという。
 慶応義塾大学病院(新宿区)では、かかりつけ医による症状の説明を聞いて感染症の疑いがあると判断。産科の個室に空きがなかったため、受け入れられなかったとした。
 東京慈恵会医科大学付属青戸病院(葛飾区)は、リスクの高い新生児の対応はもともとできず、当日は脳外科医の当直医も不在だったと説明した。
 かかりつけ医は午後7時45分ごろ、改めて都立墨東病院に電話。当直以外の医師も呼び出して受け入れ可能になったため、同病院に搬送した。女性は午後8時18分に到着。帝王切開で出産し、脳内出血の血腫を取り除く手術も受けたが、3日後に脳内出血のため死亡した。

(報道)
妊婦搬送7病院が拒否、出産後に死亡 東京(朝日) 順天堂、慈恵医科大、慶応…大病院が次々拒否 妊婦死亡

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