マリ:イスラム主義者が非婚カップルを石打刑
2012/08/07イスラム主義武装勢力が制圧している北部マリのAguelhokという町で、7月30日、非婚で2人の子どもをもうけた男女が、石打により公開処刑される事件がおきました。
北部マリ一帯は、今年1月に遊牧民族トゥアレグがイスラム主義勢力と起こした反乱で武装勢力の支配下におかれ、その後、アルカイダ系組織と組んでトゥアレグ勢力を追い払ったイスラム主義武装勢力の下で、極端に厳格なコーラン解釈にもとづくイスラム法統治を強制されています。
イスラム主義者たちはこれまで、ティンブクトゥの世界遺産を破壊したほか、ジャーナリストへの暴行、イスラム法を口実とした住民に対する恣意的な処罰を行ってきましたが、石打刑というもっとも残忍な刑罰実施のニュースは、マリ政府や国際社会に大きな衝撃をあたえています。
イスラム主義者たちは、婚姻外性交の罪を犯したとして、カップルをそれぞれ穴の中に頭だけ出すようにして埋め、大きな石を投げつけて処刑しました。現場では、300人以上の住民たちが、公開処刑に参加するよう強制されていました。残忍な処刑の様子は住民たちを恐怖に陥れ、すでに多くの人々が街を脱出しているようです。
【報道】NY Times (7/30)Mali: Islamists in North Mali Stone Couple to Death