徳田毅氏辞任:「女性問題」実は性暴力犯罪
2013/02/08「女性問題をめぐるトラブル」のためとして、2月4日に国土交通・復興政務官を辞任した徳田毅衆議院議員が、未成年の女性に対する性暴力事件を起こしていたことが明らかになりました。
産経の報道によれば、徳田氏は2004年、泥酔状態にあった当時19歳の女性をむりやり強かんしたとして、2007年に被害女性から2000万円の損害賠償請求を東京地裁に起こされていたとのことです。徳田氏は訴えの一部を認め、提訴から3か月後に、女性とその知人男性に深く謝罪し計1千万円の慰謝料を支払うこと、訴訟内容について口外しないことなどを条件に和解していました。和解金のうち800万円は、父親の徳田虎雄元衆院議員が理事長を務める徳洲会グループに用立てさせていたことも明らかになっています。突然の辞任は、『週刊新潮』誌に記事が掲載されることを知り、批判の広がりを避けるためとみられます。
これについて、野党超党派の女性議員たちが2月7日に安倍首相に対し、徳田氏辞任の経緯について説明を求める申し入れを行おうとしたところ、官邸は受け取りを拒否したそうです。女性議員らは8日朝、国会内の廊下で申し入れ書を菅義偉官房長官に渡しました。しかし菅氏はその後の記者会見では「すでに徳田氏は政務官を辞任しており、政府としてさらなる対応を取る立場にはない」と述べたとのことです。
明らかな性暴力犯罪を「女性問題」と矮小化し、批判がひろがる前に早期に幕引きをはかろうとする態度は、徳田氏個人だけでなく、内閣としての女性の人権に対する認識にも大きな疑問を抱かせます。徳田氏が辞任しても、一連の経緯について明確な説明を行う政府の責任は免れません。超党派女性議員らの行動を支持し、徳田氏および内閣府に責任ある対応を求めます。
【報道】
●産経(2/6)「泥酔状態で無理やり性的関係」と主張 当時19歳女性が提訴、1千万円で和解成立
●時事(2/8)徳田氏辞任、政府に説明要求=女性議員有志