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インド:性犯罪の厳罰化布告を女性団体が批判

2013/02/15

昨年12月16日にニューデリーで起きた残忍な集団レイプ事件のあと、政府性暴力対策を批判する大規模な抗議デモが発生したことを受けて、インド政府は2月3日、強姦致死に対する死刑の導入など、性犯罪に対する厳罰化を行う布告を発令しました。しかし女性団体は、政府の対策は拙速なパフォーマンスにすぎず、性暴力を根絶するための重要な施策を欠いているとして、強く批判しています。

デリーのレイプ事件発生後に組織された、元最高裁判事ヴェルマ氏を委員長とする特別委員会は、1月23日に提出した報告書において、8万項目にも上る勧告を行い、法改正にとどまらず、女性のエンパワーメント策を含む、幅広い法的・社会的改革を提言していました。

しかしインド政府が出した布告では、特別委員会の報告書における最も重要な勧告がいくつも外されています。その中には、婚姻内レイプの犯罪化、カシミールなど紛争地域における軍人の性暴力の不処罰を防ぐための法改正、性犯罪をおかした政治家の出馬禁止等が含まれていました。一方で、ヴェルマ報告書では慎重意見を付していた死刑については積極的に導入するなど、政府はヴェルマ報告書の勧告を恣意的に取捨選択したと批判されています。

女性団体の代表らは記者会見で、インド政府の布告は、実際に性暴力を止めるための効果よりも、大衆の批判に応えて何かしらの手をうっていることを見せるパフォーマンスだと批判しました。

この布告は即時効力を発揮しますが、6か月以内に議会の承認を得るとされています。

【報道】
Time World (2/4) India’s New Rape Laws Draw Flak from Rights GroupsNews Track India (2/2)Women’s rights activists downplay government ordinance for omitting marital rape, AFSPANew York Times (2/3) Notorious Attack Spurs India to Approve New Rape Laws

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