エジプト:セクハラ加害者を告発 女性たちによるSNSキャンペーン
2015/01/21エジプトの女性たちがSNSのハッシュタグを使って、日常的に体験するセクシュアルハラスメント(セクハラ)被害について声をあげるアクションを展開している。セクハラ事件に無関心な警察は役に立たないと女性たちが自ら加害者を明らかにして、女性たちを苦しめる犯罪を告発していこうとはじまったキャンペーンだ。アクションに参加する女性たちは、声を上げることの大切さを訴えながら、経験した被害についてツイッター上で発信している。
エジプトでは2011年の「アラブの春」以降、女性に対する性暴力が急増している。カイロのタハリール広場で続いたデモの最中には100人近い女性が性暴力にあっていたことを国際人権NGOのHuman Rights Wach(HRW)が発表している。2013年の国連の調査によると、同国の女性の99%以上が何らかの性的なハラスメントの被害をうけた経験があるとしている。
2013年6月にはセクハラに対し最大5年の禁固刑を科す新法が承認されているが、この新法では不十分だと対策を訴えてきた活動家らは指摘していた。同年12月には、追いかけてくる加害者から逃げるため、19歳の女性が橋からナイル川に飛び込み溺死したという事件も発生している。
【報道】
●Al-Monitor(2015/1/16)Egyptian women take to social media to expose harassers
●CNN(2014/6/7)エジプト、国内にはびこるセクハラ処罰の新法承認 史上初
●AFPBB(2014/6/6)セクハラに厳罰、禁錮5年や罰金70万円も エジプト新法
●The Huffington Post(2013/7/5)エジプト抗議デモの最中、性的暴行が横行 100人近くの女性が被害訴え