【書籍紹介】「ベーシックインカムは希望の原理か」ほか2冊
2011/01/20・女性国際戦犯法廷 NHK番組改変裁判記録集
・「性暴力禁止法」をつくろう
の3冊です!
ベーシックインカムは希望の原理か (フェミックスブックレット) (2010/12) フェミックス |
フェミックス(発行)170ページ 1500円+税
昨今話題の「ベーシックインカム(BI)」について、ミニコミ『We』に掲載された推進論者のインタビューに、懐疑論者もまじえたシンポジウムの記録をあわせて収録したブックレット。インタビューでBIの原理を知ると、これぞ理想と思えて導入が待ち遠しくなるが、シンポジウムの批判的コメントに、そう簡単にいかない日本の現実を気づかされる。
「性暴力禁止法」をつくろう
性暴力を許さない女の会20周年イベント報告集
性暴力を許さない女の会(編集・発行)96ページ 1200円
見た目は小さいブックレットだけど、性暴力とは、ポルノ被害とは何か、被害体験者のストーリー、日本の法制度の問題、諸外国の制度、めざすべき方向まで、重要なポイントと資料がぎっしり詰まっていて、これ一冊でほぼ現状の課題が理解できる、かなりのすぐれものです。おすすめ!
こちらから注文できるようです。
女性国際戦犯法廷 NHK番組改変裁判記録集
NHK番組改変裁判記録集 (2010/12/07) 不明 |
2000年12月に開催された「女性国際戦犯法廷」の主催者VAWW-Netジャパンと故松井やよりさんは、取材に全面協力したNHK番組が、まったく「法廷」の意図を伝えない形で放送されたことに衝撃を受け、2001年に提訴に踏み切った。
その後7年間にわたる法廷闘争の間には、政治家の圧力をうけた番組改ざんについて勇気ある告発を行ったジャーナリストが現れ、メディアの社会的責任を説く高裁判決もあったが、一方で良心を貫いた人々は会社から排除され、重要な争点を避けた最高裁判決がむなしく残された。
この大部の記録集に収録された原告被告双方の提出資料や証言の言葉たちは、なんと対照的な重さと軽さを示していることだろう。メディアと裁判所に対する社会的責任の問いかけに対して、日本社会そして私たち一人ひとりは、このときどういう態度をとったのか、未来において必ず問いかえされるときに向けた、不可欠な資料である。