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「女たちの21世紀」No.100 【特集】暴力扇動の ダイナミズム ―「 表現の不自由展・その後」 中止事件から考える

2019/12/16

2019年12月発行女21_100表1_ウェブ用
¥1,320 (冊子版・税込・送料別)
¥1,110 (デジタル版・税込・送料別)
アジア女性資料センター発行/夜光社発売


2019年8月、日本中に激震が走った。大きな政治的権力を制度的に持つ、市長・知事・国会議員・閣僚が、市民が制作した植民地支配・戦時性暴力・戦争などを取り扱った作品について、侮辱し、その展示中止まで追い込んだのである。愛知県で開催されていた夏の恒例芸術際・あいちトリエンナーレでの出来事だった。
(中略)
いま、この問題を「暴力扇動のダイナミズム」として捉え返すことで、当たり前にまかり通り、制御不能な多岐にわたる権力の濫用、政治介入、政治の暴力に警告を発したい。
(中略)
各論考で、共通して言えることは、長い年月をかけてゆっくりと確実に、政治権力が市民の告発や市民活動を著しく妨害または阻止してきたことである。その結果として、あいちトリエンナーレ事件が起きたと言えよう。他方で、市民も手をこまねいてきたわけではなく、さまざまな抵抗・対抗をしている歴史でもあることを論考から知ることができる。今後、その抵抗・対抗を揺るぎないものにしなくてはならない。そのための一助になればいいと考える。(「特集にあたって」より)

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特集 暴力扇動の ダイナミズム ―「 表現の不自由展・その後」 中止事件から考える

特集にあたって  梁・永山聡子

自由と支援の間の不自由― あいちトリエンナーレ2019展示中止問題  志田陽子

【インタビュー】 嶋田美子さん 問題は「表現の不自由」ではない

政治と暴力 主な事件

地方政治家によるヘイトスピーチ(あるいはその促進)について  明戸隆浩

表現の場を奪われる表現者たち――ニコン「慰安婦」写真展中止事件と「表現の不自由展・その後」  李史織

「あいちトリエンナーレ2019」に向き合って――美大生として日本のアートシーンに言いたいこと  森下綾香

七生養護学校への暴力的政治介入事件  谷森櫻子

誰の声を隠したのか― 前史としての千葉朝鮮学校地域交流補助金事件  池 允学

[国内女性ニュース]

東電刑事裁判不当判決――私たちの闘いは続く  宇野朗子

憲法24条改正論、再燃の可能性――同性婚の法制化に改憲は必要か?  清末愛砂

追悼 原ひろ子さん  船橋邦子

追悼 シンシア・コウバーンさん  本山央子

[海外女性ニュース]

「北京+25」東アジアフォーラム開催  濱田すみれ

[連載]
フェミの本棚
フェミ×アート 【インタビュー】ポーランド出身アーティスト カロリナ・ブレグワさん
アジアをつなぐアクティビズム 戦時性暴力被害者支援のいま 日本軍「慰安婦」問題へのコミットメントを通して私が得たもの  朴昌浩
アンコールからのんびり便り  中川香須美
まちや通信  佐藤智代子
香港便り  小出雅生

[AJWRC information]
セミナー報告:「時代」を作ってきたハルモニたちに出会う――川崎桜本「ふれあい館」
セミナー報告:ジェンダー主流化から婚姻平等へ―台湾における同性婚法制化をめぐるポリティクス
スタッフ紹介/センターの主な活動
「女たちの21世紀」(1号~99号)総目次

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