「母になること」の選択をめぐって 日本とフランスのフェミニズムにおける「母性」
2011/06/30現代の女性にとって、母になることはもはや「宿命」ではなく、自由意思による選択となりました。しかしそのことは必ずしも、女性たちが社会的圧力から解放され、より自由に生きられる社会になったことを意味しません。
仕事と子育ての両立というプレッシャー、「完全な子ども」への期待、出産の高齢化、「母性」について語ることの困難など、私たちが直面しているさまざまな問題には、女性と男性の関係だけでなく、母と娘という女性同士の関係も、陰を落としているようです。こうした困難さを乗り越えるには、フェミニストたちが互いの経験を尊重し気持ちを表現できる場をつくって、自由な討論をおこなっていくことが必要でしょう。
女性の就業率と出生率がヨーロッパでもっとも高いフランスでも、1970年代の女性解放運動以降、「母性革命」と言われるような大きな変化の中で、さまざまな問題が浮かび上がり、議論されてきました。日本の社会運動・女性運動について研究しているクリスティン・レヴィさんに、フランスと日本における女性たちの選択、フェミニズム運動の課題について問題提起をしていただいて、話し合う時間をもちたいと思います。
講師:クリスティン・レヴィ(Christine Levy)さん フランス・ボルドー大学所属。現在、日仏会館フランス事務所、フランス国立在外共同研究所研究員。専門は近代日本思想史、政治史、社会史、社会運動、女性解放運動。(お話は日本語で行われます)
日 時6月30日(木)19:00~21:00
会 場渋谷区文化総合センター大和田2階 区民学習センター [地図] 参加費一般1000円 アジア女性資料センター会員700円
お問い合わせ・お申し込み アジア女性資料センター
E-mail:ajwrc@ajwrc.org/ Tel:03-3780-5245