現在、厚生労働省の「困難な問題を抱える女性への支援に係る基本方針等に関する有識者会議」において、今後の困難女性支援事業の基本方針が話し合われています。
1月30日に開催された困難女性支援法のよりよい運用を願う院内集会にアジア女性資料センターは以下のメッセージを寄せました。

売春防止法に基づく女性保護の見直しは、性差別撤廃に向けた不可欠で重要な一歩であり歓迎します。しかし新法が差別的な売防法の枠組から真に脱するためには、性的侵害こそが女性の困難の中核にあるという本質主義的な見方から脱却し、女性であることが脆弱さと結びつく多様な文脈が理解される必要があります。さらに必要なことは、労働市場および世帯単位の生活保障システムがはらむジェンダーその他の要因による複合的な差別・排除という根本的な構造そのものの変革へと繋げていくことです。そのためにも、多様な女性が支援にアクセスすることを妨げている要因を取り払い、女性福祉から男女共同参画さらに主流の労働・生活保障システムへの政策フィードバックの仕組みを作っていくことが重要な課題だと考えます。