宇治市:生活保護申請者に誓約書署名を要求
2012/03/14京都府宇治市のケースワーカーが、2世帯の生活保護申請者に対し、「不正受給を防ぐため」として自作の誓約書に署名、捺印させていたことが明らかになりました。
この職員が要求していた「誓約書」の内容は、●母子家庭の場合は異性と同居しないこと、妊娠した場合は受給をやめること、●精神疾患や傷病が確認されない場合は支給打ち切りを受け入れること、●外国籍の申請者には、「日本語を理解しないのは自己責任。日本語がわからないという理由で仕事が見つからないなどの言い逃れは認められない」等を誓わせる内容でした。
「受給中はぜいたくや無駄遣いをせず、社会的モラルを守り、節度ある生活をすることを誓う」「書類の不備が複数回発生した場合には自己責任なので、廃止を踏まえた処分は貴職に一任する」とも制作させていました。
市の調査によれば、職員は今年に入って、窓口に申請に訪れた高齢夫婦と母子家庭の女性の少なくとも2世帯に、誓約書に署名、押印させていたことが明らかになっています。申請者の自己決定権を侵害する不当な内容であり、市は職員を処分する方針ですが、組織として「不正受給」防止や申請受理削減の圧力がなかったのかも問われます。
【報道】
●朝日新聞(3/13)「妊娠したら生活保護停止」 宇治市職員、誓約求める
●日刊スポーツ(3/13)生活保護申請で誓約書「異性と生活禁止」