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スニラ・アベイセケラさん逝去

2013/09/12

スリランカ出身のフェミニスト・人権活動家スニラ・アベイセケラさんが9月9日、61歳で亡くなられました。

 スリランカでは、多数派のシンハラ人と少数派のタミール人との民族対立を背景とした20年以上にわたる内戦によって、2009年の停戦までに7万人以上が犠牲となりました。スニラさんは1970年代から人権・平和活動に携わり、内戦が始まった1980年代後半に誘拐や拷問などの人権侵害を記録し告発するNGO「INFORM」を設立。暗殺の脅迫を受けて国外に亡命していたこともあります。
 スニラさんは私生活では6人の子どもをもつシングルマザーで、軍事主義と女性に対する暴力、リプロダクティブ・ライツ、セックスワーカーやLGBTの人々の権利など、幅広い問題に携わり、教育・トレーニング活動に取り組んできました。彼女の活動はスリランカ国内にとどまらず、南アジア、またグローバル規模でも、国連のイニシアティブや女性の権利運動に携わってきました。同じように軍事主義と女性の権利の問題について国内外で活動した松井やよりさんとも交友があり、1997年に東京で開催された「戦争と女性への暴力」国際会議ではパネリストとして参加されました。
 スニラさんのご冥福をお祈りし、女性の人権、平和のための活動を、日本においても引き継いでいきたいと思います。

Sunila Abeysekera: 1952 – 2013

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