男女格差レポート2014:日本は104位と最低水準
2014/10/2828日、世界経済フォーラム(WEF)が今年のグローバルジェンダー格差レポートを発表した。毎年、「政治」「経済」「健康」「教育」の4つの分野における男女格差を指数化し、各国に順位をつけて報告するものだ。2014年度の日本のランキングは104位(142カ国中)。昨年より1つ順位を上げたものの相変わらず最低水準となった。「政治」129位、「経済」102位、「健康」37位、「教育」93位で、女性の政治参加が非常に少ないことと、男女間の経済格差に是正が必要なことがわかる。
このレポートは2014年1月時点のデータをもとにしたもので、今年9月に入閣した女性5人のデータは反映さえれていない。しかし、5人のうち2人がすでに辞任しており、また国会議員では、衆院が8.1%、参院も16.1%といずれも低い男女比だ。
上位にランキングしたのはアイスランド(1位)、フィンランド(2位)、ノルウェー(3位)と北欧の各国だった。アジア太平洋地域では、フィリピンが9位と最上位、中国は87位で、韓国は117位と日本より低い。
「女性が輝く日本!」を打ち出している安倍政権だが、経済成長戦略の一つとして位置づけてられていることに大きな不安を感じている女性たちは多い。女性を経済成長のための単なる「道具」として「活用」するのではなく、あらゆる分野における女性差別をなくし、格差を是正するための具体的な政策を示す必要がある。
●2014年男女格差レポート本文(英語)
【報道】
●朝日新聞(10/28)男女平等、日本104位 議員・企業幹部、低い女性比率
●日本経済新聞(10/28)男女平等指数、日本は142カ国中104位
【参考資料】
●「女たちの21世紀」No.70【特集】「参画」を問う――意味ある意思決定への参加とは?
●「女たちの21世紀」No.74【特集】学ぶことの権利――ジェンダー・階層・エスニシティ
●「女たちの21世紀」No.75【特集】女性を「活用」!? 誰のための成長戦略か
●「女たちの21世紀」No.77【特集】いま、「家事労働」を考える 公正で平等な分配のために