沖縄・高江ヘリパッド移設工事再開 県外から機動隊数百人
2016/07/22 2016年7月22日、沖縄防衛局は、沖縄・高江の米軍北部練習場のヘリパッド移設工事を再開したと発表した。
22日の早朝から沖縄県警や他県から派遣された機動隊は数百人態勢で県道を封鎖し、午前6時40分過ぎには、市民が工事現場入り口付近にバリケードとして停めていた車両100台あまりの撤去にかかった。さらには座り込みをする市民を強引に引き離し、けが人も出ているという。
工事再開の動きは、7月10日に行われた参院選挙の翌日から始まり、反対する市民を強制的に排除したうえでの資材搬入などが行われていた。
参院選では自民党候補だった島尻安伊子沖縄・北方担当相が無所属新人の伊波洋一候補に敗れている。衆参両院で自民党選出議員が1人もいない沖縄県で、選挙中は控えてきた工事再開の動きが再び一気に始まった。
7月16日、沖縄県警名護署は、住民たちが反対運動のために建てたテントについて、19日までに撤去しない場合は所有権放棄とみなすと強制撤去を警告した。また、19日には、高江に向かう県道の北部訓練場ゲート前の少なくとも2か所で福岡県警、沖縄県警、警視庁による検問が行われている。交通事故の多発する地域でもない場所での検問の理由は何なのか。
また、22日午前、政府は、翁長雄志沖縄県知事が移設先の埋め立て承認取り消し処分の撤回を求める是正指示に従わないのは違法として、翁長氏を相手取り地方自治法に基づく違法確認を求める訴訟を福岡高裁那覇支部に起こした。翁長知事は「沖縄の米軍基地問題についての国の強硬な態度は異常とも言える」と述べ、8月5日の第1回口頭弁論に自ら出廷する考えも示している。
【報道】
琉球新報(7/18)高江の機動隊投入 「暴力団壊滅と同規模」 自民議席失い、政府強行
朝日新聞(7/22)「基地の押しつけやめろ」叫ぶ住民 沖縄ヘリパッド移設