イラン映画「彼女が消えた浜辺」を観に行ってきました!
2010/08/029月から公開されるイラン映画『彼女が消えた浜辺』の試写会に行ってきました。
目の前にカスピ海が広がる美しい浜辺の別荘でバカンスを過ごすために集まった8人の男女と子どもたち。楽しい週末になるはずだった旅行は、そのうちひとりの女性が海で行方不明になってしまったことで、焦燥と苛立ちのぶつけあいに変わってしまう・・・。
気の置けない友人間の親密なおしゃべりが、一転して緊張をはらんだ関係に変化してしまう様子を描いたこの集団劇は、それが強圧的な体制下のイランでつくられた映画であることなど忘れてしまうくらいに、普遍的で繊細、濃密な描写をみせ、ベルリン映画祭銀熊賞も納得の秀作です。
すぐれた作品なだけに、この映画は、ひとりの消えた女性をめぐるミステリー、あるいは集団の中の関係のダイナミックな変化を描く集団劇など、いろんな読み方ができるでしょう。
あるいはこれは、結婚という制度が主人公の物語と見ることもできるかもしれません。8人の男女のうち、6人は3組の夫婦で、独身の男女がひとりずつであったことが、後半、思いもかけない展開へと、人々を導いていくことになります。結婚という制度に安住している人たちの無邪気さが、その中にいない女性を追い込んでいく話のようにも見えて、そこもまた、イラン映画の特殊性よりは、普遍性をつよく感じさせます。
地味ながらもじっくり味わいたい佳品です。
すぐれた作品なだけに、この映画は、ひとりの消えた女性をめぐるミステリー、あるいは集団の中の関係のダイナミックな変化を描く集団劇など、いろんな読み方ができるでしょう。
あるいはこれは、結婚という制度が主人公の物語と見ることもできるかもしれません。8人の男女のうち、6人は3組の夫婦で、独身の男女がひとりずつであったことが、後半、思いもかけない展開へと、人々を導いていくことになります。結婚という制度に安住している人たちの無邪気さが、その中にいない女性を追い込んでいく話のようにも見えて、そこもまた、イラン映画の特殊性よりは、普遍性をつよく感じさせます。
地味ながらもじっくり味わいたい佳品です。