千代田区の＜松井やよりさん講演＞中止に関して

「行政の中立性・公平性」とは何か　を考えるシンポジウム開催を求めます
石川雅己　千代田区長殿　　　　　　　　　　　　　　 　　　２００１年１０月　

　　去る８月１０日、千代田区男女共同参画センターは、「インターネット社会と女性の人権」と題した公開講座を、フリージャーナリストの松井やよりさんを講師に招いて開く予定でした。ところが直前の８月２日になってこの講演会は急遽中止されました。そのようなきわめて異例の事態を引き起こした理由を問われた区は、「行政の公平性、中立性を確保するため」と回答しただけで、講師予定者に対する謝罪もありませんでした。
　講座予定日の８月１０日には、千代田区議会議員の呼びかけで、区民ら多数が参加し【「松井やよりさん」と「集会・言論の自由」をおおいに語る会】が開かれ、参加者一同の名で千代田区に対し、
１． 千代田区は松井さんの講座中止を撤回し同趣旨の講座を実施すること
２． 区長は憲法に則り、講座講師の「中立」に関する考え方を明らかにすること
を求めましたが、現在に至るも返答はありません。
　このような区の判断の背景には、特定団体からの暴力的な妨害行為や激しい抗議行動があったということです。暴力に屈して区長が今日の事態を招いたということは、民主主義の根幹を揺るがしかねず重大な問題で看過できません。
　私たちは、千代田区が今回の事態を放置せず、「行政の中立性・公平性」とは何かを広く議論するためのシンポジウムを開催することを求めます。

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