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北九州監禁殺人事件について要請

2007/10/04

アジア女性資料センターは、本日、北九州監禁殺人事件
https://www.ajwrc.org/modules/news/article.php?storyid=307
について、以下の要請書を送付しました。

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要 請 書

2007年10月4日
福岡高等検察庁 栃木庄太郎検事長 様

北九州市で男女7人が監禁・殺害された事件について、福岡高等裁判所は9月26日、緒方純子被告についてドメスティック・バイオレンスによる影響を認め、一審の死刑判決を破棄して無期懲役としました。アジア女性資料センターはこの判決を支持し、検察庁が上告を行わないよう求めます。

これまでの審理を通して、緒方被告が殺人及び傷害致死を実行した背景には、長期にわたるすさまじいドメスティック・バイオレンスのため、松永被告の指示に逆らうことが出来ず、また正常な判断力が低下していたという事情があったことが明らかになっています。

従来の判例を見ると、4人以上の殺害に関与した事件では、原則として死刑が言い渡されていますが、今回の事件は、ドメスティック・バイオレンスによる支配の構造を抜きにしては理解できないものであり、厳罰をもって処するよりも、暴力の構造の解明に努力が注がれるべきです。検察庁におかれましては、福岡高裁の判断を受け入れ、最高裁への上告を断念していただくよう、強く要望します。

アジア女性資料センター

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